どうも不動産職人です。
この前はお父さんからこの物件大丈夫かみてくれというのがありましたが、先日査定依頼をいただいたのは本人ではなくなんと婚約者の女性から。
その女性曰く、「不動産投資は怖いので早く売却して終わらせたい」と。
依頼いただいた物件を見ると神戸駅近くの新築ワンルームマンション。
購入して2年程経っていますが20㎡で家賃は65000円、購入価格は何と1,890万。
話を聞いた瞬間にこれはやっちゃった系の相談やなと思いましたが、婚約者がかわいそうなので相談に乗ることにしました。
彼氏には取りあえずまだ内緒にしておきたいということで会社に来てもらってお話をしたのですが、売却するにはこうなりますよ〜と話を進めるにつれ婚約者の女性の顔から血の気が引くのがわかるくらいの動揺が…
彼氏の持っている物件はすでに数百万単位の損失が
このブログでも結構書かせてもらってますので、細かい話は過去の記事を見てもらいたいのですが、
新築ワンルームマンションを買うのは危険!購入後運用に失敗する相談者が後を絶ちません。
その女性の彼氏の物件は物件購入価格1890万で現在の家賃は65000円。10年後には60000円くらいになるのではないかと予想されます。
神戸駅と言っても三宮と比べると少しマイナーなので、何度か相談受けましたが結構空室期間が長くなる傾向にあるエリアです。
O銀行で1.95%でフルローンで35年組んだとのことなので月の返済額は62124円。
管理費修繕積立金が10000円なので月マイナス7124円。
これに管理料5%なので月3250円と新築ワンルーム営業マンのトーク通り10000円程度の出費で不動産オーナーになれてます。(まだここから固定資産税も払わないといけませんが…)
ただ、現在の市場では表面利回り6.5%くらいないとすぐには売れないので、78万÷6.5%=1200万くらいでしか売れません。6%としても1300万。
今売れたとしても590万〜690万は損をすることとなり、少し返済が進んでいるとはいえ、500万のお金を用意しないといけません。
この時点で婚約者の女性は「結婚していきなり500万のマイナススタートなんて考えられない」と言います。
私としては、「幸い1戸だけで済んだは幸いです。毎月少し手出しは必要ですが取りあえず残債がある程度減るまでは何とか持ちこたえれば500万のマイナスは減らしていけます。
ただ、10年も経てば家賃は下落し、その辺で修繕積立金も上がるはずですし、途中で空室になった時はその間毎月6万くらいの手出しになるので、運が悪く入れ替わりが激しくなると結構なダメージになりますというお話をさせていただきました。
婚約者の女性としては、一先ず彼氏にはこれ以上不動産投資をするのはやめてもらうように話し、今持っている不動産については今後の状況を見ながら損切りしてでも処分するか決めますとのことでした。
彼氏は呑気に「俺は不動産投資やってるで〜、老後2000万円も心配なしや〜」なんて思っているのかもしれませんが、しっかりものの彼女でよかったですね。
不動産投資では購入する不動産を間違えてしまうと大けがします。今回の方はまだ1戸だったので何とでもリカバリーできると思いますが、3戸以上買ってしまうと普通のサラリーマンだと最悪自己破産もあり得ます。
今後は老後2000万円問題もあり、投資に興味を持つ方も多いと思いますが、これから結婚を控えている方は、投資をするならパートナーには相談してから始めた方がいいと思います。まあ、女性は投資嫌がる人が多いので結構猛反発にあうかもしれませんが、結婚してから不動産投資の失敗がばれると最悪離婚もあり得ますのでそれよりはマシです。
そこで反対されたら、今度はきちんと勉強した上で不動産投資に挑戦すればいいと思います。どういった物件だったら資産増やせるのか自身が理解していればパートナーも説得できるでしょうし失敗も防げます。
今回の方は、まだ地獄の釜を開けたところで済みましたが、そこのあなたもし自分のやっている不動産投資が失敗しているのではと思ったら誰かに相談してください。
早ければ早いほどダメージは少なくて済みますので。
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