新築ワンルームマンションを買うのは危険!購入後運用に失敗する相談者が後を絶ちません。

不動産投資


どうも不動産職人です。

今日のお昼に北浜周辺でご飯屋さんを探しておりましたらプレ〇ンスさんが瓦町に新築ワンルームマンションを建築中でした。平成31年9月に完成ということですが、又犠牲者が出るかと思うと心が痛みます。

不動産投資の中で確実に失敗する投資がいくつかありますが、その中でも代表的なのがこの新築ワンルームマンション。

都内の一等地で稀にワンルームでも物件価格が上がるエリアがありますが、それ以外のエリアは新築プレミアムでは物件価格に2割〜3割程度デベの利益が乗っておりますので99%儲かりません。というか損します。

オーナーチェンジの物件で運営が上手くいかず手放したいのですが…という相談者のほとんどがこの新築ワンルームです。

今月も何件か相談いただきましたが、「大阪淀川区でE社の2600万新築ワンルームを購入たのですが東京に転勤になるから手放そうかな」というお話。

しかし、入居者の家賃を聞いて驚愕。何と普通の賃貸で8万。表面利回り3.7%。

新築ワンルームと言えどこの表面利回りは東京都の港区クラスの利回りでしょ。

査定をしたら1年落ちにも関わらず売れそうな利回り6%で計算したら1600万ですよ。

あまりにも悲惨だったので5%で1980万くらいでは売れるんではないでしょうかというお話をしましたが、残債が2400万あり売れないという状況。

ホンマにえぐい商売しとるなあと思います。

新築ワンルーム投資とはどんな投資?

この新築ワンルーム投資で物件を購入してしまう人の多くは、会社役員をされている方やお医者様など高収入の方が多く、節税対策で買われたというお話が多いです。

その次に多いのが、公務員やサラリーマンで年収600万〜800万くらいで少し学歴のあるけど人の良い人。

新築ワンルームマンションの営業トークでは、

①節税対策

②老後の資金に

③生命保険代わりに

④毎月1万円程度の負担でローンを払い終われば資産になる

と言ったものがあります。

 

しかし、これからの説明を聞いてもらえばわかりますが、③以外は基本ほとんど効果はありません。


いつもお話しさせていただいておりますが、不動産投資は事業なので、赤字を出して税金を払わないより、きちんと黒字を出して税金を納める方が健全なわけです。

そこがわからないなら不動産投資はやめておいた方がいいです。

これはハッキリと言っておきます。きついようですが、この程度の勉強が出来ないならカモにされるだけ。


それでは、何故新築ワンルーム投資が儲からないのかについて話していきましょう。

 

 

なぜ新築ワンルームが儲からないのか

「いや、それでも将来資産が持てるなら融資条件の良い新築ワンルームを手出し1万円でも買いたい」という愚者に、数字ではっきりとこの投資が儲からない理由を説明しましょう。

例えば、最初のお話に出てきた2600万円の新築ワンルームをで買ったとしましょう。

賃料 80,000円×12=960,000円

運営費 賃料の25%
(管理費、修繕積立金、固都税等含むと概ね年間20~25%)

手取り 60,000円×12=720,000円

融資条件 2% 35年 2600万 元利均等方式
年間返済額 1,033,539円 

実質収入 720,000円-1,033,539円
     = -313,539円

月々 26,000円チョットの赤字ですね。

これは極端な例ですが実際には確かに月10,000円くらいのマイナスで済む価格設定になってます。

但し、あくまでこれは家賃が下がらないシュミレーションで営業をされる訳です。

新築ワンルーム

しかし、実際は次のような感じになります。

sinchiku

新築プレミアム効果が無くなる、5年目くらいから物件価格が下がり始めます。
これは賃料も2回転、3回転目と下がっていくことも影響しています。

収益物件の場合は、期待利回りによって家賃が決まるので収入が減ればそれだけ物件価格は下がるからです。

実際に10年後、家賃が年間1%ダウンし72,000円となったと想定してみましょう。

そうなると期待利回りは6%程度だとして物件価格は、

賃料 72,000円×12=864,000円 

86.4万÷6%=1440万

10年間で1160万の下落ですよ!

運営費 賃料の25%
(管理費、修繕積立金、固都税等概ね20~25%)

手取り 54,000円×12=648,000円

648,000円-1,033,539円=-263,291円

実質月額収入 -385,539円 となります。

もうこの時点では毎月の支払は3万を超えてます。10年間3万円支払いつづけたとすると360万の累積赤字。

そして物件価格の下落1160万。合わせて1520万のマイナス。

この物件持っている人には損切してでも売却をと進めましたがメールでのやり取りだったのでその後はショック過ぎたのか連絡がつながらなくなりました。

これを35年続けた後、考えるだけでも恐ろしいマイナスです。

10年持てれば残債は2032万ほどになってますが、1440万だと600万くらい手出ししないと売れません。


融資期間が長い為、残債は減っておらず、売却すると更にマイナスが増え、追い金しないと売却できない状態となります。

仮に35年後、実質賃料が実入りになるとしても、賃料も下がっているし、回収するのに何十年と掛かる訳です。

こういう投資ならやはりやらない方がいいですよね。

ただし、新築ワンルーム投資が100%儲からない訳ではなく、仮に、金利が極端に安く資金調達ができる等キャッシュフローが取れれば、収益は上がる訳ですから問題はないですよね。中々そんな条件で買えないので、やはりリスクが高い投資と言えます。

買ってしまった人は仕方ありませんので、早めに損切するか、家賃が下がらないことを祈るしかありません。

ここまではジャブジャブ融資の不動産投資ブームで損は限定的だったかもしれませんが、これからは人口減少が進み、賃貸は過当競争に入ります。そこで今の家賃がキープできますか?ということです。

今まさに営業を受けているという方、是非この記事を読んでいただき、思いとどまっていただければと思います。

他にも儲かる投資はありますし、不動産投資は一気には儲かりませんが確実に資産を増やしたいならやはり不動産投資です。

新築ワンルームは儲かるキャッシュポイントがない

不動産投資では、運営期間中に収益を上げるか、売却時に儲けるかのキャッシュポイントは基本的には2つ。

新築ワンルームが儲からないというのは、運営期間中、売却時のどちらもキャッシュがマイナスになるので儲かるポイントがない!からなんです。

今だと一番損しないのは、現金購入で高利回りの戸建て賃貸で15%くらいで回して5,6年で回収するという方法かな。

融資を受けてレバレッジを効かせる=リスクを背負うということなので、小心者の人はやはり現金でコツコツとできる範囲で収益の上がる物件を購入していただき、資産を増やしていく方法がいいでしょうね。

同じ理由で築古の家賃が安定した中古ワンルームもありです。

後は、実住で使えるファミリーのオーナーチェンジも面白いかな。収益物件となることで割安になっているオーナーチェンジの物件を購入し、入居者が出たタイミングでリフォームをして売却。これはプロが今もやっている方法なので良い物件を見つけることができれば一番確実かもしれません。

ということで、投資は自己判断なので、この記事を読んでも最終的に新築ワンルームが買いたいんだというならそれも仕方ないでしょう。ただ、折角不動産投資をするなら儲かる物件を買って資産を増やしてほしいと思います。


 

 

 

 

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