新卒のための不動産業界基礎知識1 不動産会社って何をしているの?

新卒向け不動産業界の基礎知識

どうも不動産職人です。

私の勤務している会社にも3年ほど前から新卒を採用するようになり、色々と新卒の子たちと話す機会が増えました。

私の勤務先の場合は、不動産テック企業なのでAI部門と不動産営業に大きく分かれるのですが、不動産会社の営業がしたいということで入ってくるというよりは会社のイメージが良いという感じで入ってくる人が多い印象です。

なので、不動産会社の営業職がどういった仕事をするのか全く知らず、実際に働き始めると「こんなはずじゃなかった~」ということで辞めています人も結構います。

未だに不動産会社=ブラック企業と思っている人も多く、入社する前に実際にどんな仕事をするのかについて知っておきたいと考えている人も多いでしょう。

そこで、不動産会社の営業職を目指す人、特に新卒向けに色々と不動産会社の営業職について理解できるように記事を作成していこうと思います。

今回は、まず、不動産会社って何をしているの?というところから始めていきたいと思います。

【不動産会社の業態(種類)について】

皆さんが不動産会社と聞いて思い浮かべるのは、多分賃貸の営業マンを想像すると思います。

特に新卒の方や若い人は、賃貸で部屋を借りることはあっても、マンションを買うというのは縁遠いので仕方がないと思います。

不動産会社と一口に言っても、デベロッパー(マンション、分譲地開発など)、売買仲介、賃貸仲介、賃貸管理、マンション管理、新築ワンルーム販売など業態はかなり多岐に渡ります。

ここでは、まず不動産会社がどんなことをしているのかを勉強しましょう。

デベロッパー(入社難易度 高)

デベロッパーは不動産会社のトップに君臨する感じで、給料も高いです。

皆さんが名前を聞いたことがある不動産会社、三菱地所、三井不動産、住友不動産、東急不動産といった会社ですね。

他にも、メーカー系ならトヨタホーム・旭化成ホームズ、独立系なら森ビル・イオンモール、金融系なら野村不動産、ヒューリックなどがあります。

主に、マンションや商業ビルの建設、分譲地・リゾート地の開発等を行っており、タワーマンションや都心部の開発はほとんどこの辺りの不動産会社が行っていますので、不動産会社の頂点を目指すならやっぱりここです(笑)

もう少し詳しく知りたい人はこちらから

デベロッパーとは

不動産売買仲介(入社難易度 中)

私が働いているのがここなんですが、デベロッパーからは「チマチマ不動産売ってご苦労さんね」と思われているはず(笑)

ですが、私にはちょうど良い感じで滅茶苦茶合ってます。

そんな話はどうでもいいのですが、デベロッパーと比べると少し身近な感じになりますね。

三井のリハウス東急リバブル住友不動産販売などがこの不動産売買仲介の大手と言われるところです。

主に、マンションや戸建て、土地などの売買の仲介業務を行う仕事になります。

仲介業務については又詳しく説明しますが、簡単にいうと売主様から預かった物件の売却のお手伝い(買主を探す)、購入したい人に物件を紹介して商談がまとまったら仲介手数料をいただくという感じです。

不動産売買仲介については大小様々で、現在大手では歩合給はかなり減ってきており、ホワイトカラー化が進んでいます。平時の休みはもちろん、ゴールデンウィーク、盆休みもきちんと取っています。

中小の売買仲介の会社だと歩合が高いところが多く、フルコミッションだと売り上げの70%もらえるなんてところもありますが、基本給が無いので売上無かったら給料はゼーロ―です(笑)
中小の場合は、色々な面でブラックなところも多いので口コミ等注視する必要があります。

最近では、TERASSなどの登録エージェント制の会社も増えてきていますが、不動産会社勤務3年以上という縛りがあります。フルリモートで75%還元ということなので、バイト感覚で登録している知り合いもいますね。

住宅系売買と投資物件系売買

基本的には、不動産売買仲介ではどんな不動産でも取り扱いしますが、一般的な売買仲介では主に一般ユーザーの住宅系の売買がメインです。

投資用の不動産は、投資家が対象になり、ローンなどを取り扱う銀行が違うなど少し難易度が上がります。

私は前職で投資用の不動産を取り扱う会社に行っていましたが、お金持ちの顧客を担当できると銀行のローンもジャンジャン借りれるので季節に関係なく購入してもらえるので売上は安定します。

ただ、医者や上場企業のサラリーマンなど高い属性の人を相手にしないといけないので、金融の知識や税金などの知識も必要になります。

顧客の資産管理を行うのでアセットマネジメントと言われますが、売買で長い間食べていきたいなら最終的にはこっちを目指す方が良いでしょうね。

不動産賃貸仲介(入社難易度 低)

不動産賃貸仲介は、皆さんが街中でよく見るエイブルミニミニアパマン賃貸住宅といった賃貸物件の仲介を行う会社です。

不動産賃貸仲介は、経験者であれば独立して参入しやすいので数は半端なく多いです。

注意が必要なのは、エイブル(一部エイブルネットワークというフランチャイズあり)以外は基本的にはフランチャイズがほとんどです。

店舗名にミニミニFCなどついており、~㈱など別の屋号があります。

なので、エイブルと一部の直営店舗以外は基本中小企業になると思いますので、入社時にはそのあたりの確認をきちんとしましょう。

私も3年ほど賃貸仲介をしましたが、売買仲介と比べると単価が5万から10万と低いので売上を作るのが結構大変ですし、お客様も若い人が多かったり、結構わがままな人も多かったりするので、休日出勤が多く、夜も遅くなることが多いです。

仕事は、賃貸物件の有無の確認が平日の主な作業で、電話やメールで反響のあったお客様の案内といった流れになります。

最近では、自社で賃貸管理を任せてもらうために大家さん向けの営業をしているところも多いですね。

店舗仲介

不動産賃貸仲介の中には、テナントビルや路面店の店舗専門の仲介もあります。

店舗仲介は私やったことがないのですが、やっている人に聞いたら結構楽しいとのことでしたが、テナントの大家さんとの付き合い等結構大変で休みは少ないと言ってましたね。

不動産賃貸管理(入社難易度 低~中)

不動産の賃貸管理については、賃貸マンションやアパートを建築するデベロッパーの子会社が建築後にそのまま管理するケースが多いです。

積水ハウスグループダイワリビング大東建託パートナーズなどなど、賃貸物件を建築するデベロッパーの数だけあります。プレサンスなどのワンルームのデベロッパーも多いですね。

賃貸仲介会社の関連会社もアパマンプロパティなど管理会社を持っています。

又、スターツのように管理をメインにしている会社もあります。

どちらかというとクレーム処理班のイメージが強く、会社の規模が小さくなるほど管理する物件が増えて大変という話を聞きます。

ただ、大手は社員数も多く、しっかりとした体制を取っているので、結構良い感じで働いている人が多く、そこまでキツイといった話は聞いたことがないですね。

マンション管理

賃貸営業しながら転職活動をしていたとき、管理やから賃貸管理のことだろうと思ってマンション管理会社に面接に行ったのは苦い思い出です(-_-;)

マンション管理の仕事は、賃貸管理とは全然違います。

賃貸管理は、賃貸物件を所有するオーナーから賃貸管理を任されて、入居者の家賃の管理やクレーム対応などを行います。

対して、マンション管理は、分譲マンションの建物の管理を行う会社です。

そのため、管理業務主任者やマンション管理士といった宅建とは別の資格が必要になります。

マンション管理の会社は、三菱地所コミュニティや三井不動産レジデンシャルサービスなどマンションデベロッパーの関連会社が多いですが、日本管財などマンション管理専門の会社もあります。

規模的にも大きな会社が多く、勤務体系は整っているイメージですし、他の業態と比べるとキャリア形成はしやすそうなイメージです。

新築ワンルームマンション販売

不動産業界でも大変な業態NO1と言われているのが新築ワンルームマンション販売です。

最近でも街中で歩いているとアンケートですと言って声掛けられることがあると思いますが、アンケートに答えたが最後でノイローゼになるほどの営業電話攻撃にあいます。

これは私的には詐欺に近い行為と思っているので、不動産会社の業態として入れたくないのですが、注意喚起の意味も含めて差し込んでおります(笑)

顧客名簿を渡されて、毎日100本以上のアポ取り電話をさせられます。

最近はましになったと聞きますが、全盛期はアポが取れなければ、電話をガムテープで巻かれて立って電話をさせられる、罵詈雑言を浴びせられて詰められるといったことも日常茶飯事でした。

そして、税金対策だ、保険の代わりになるなどと詐欺的定業トークを駆使して顧客に割高な新築ワンルームを販売するのです。

正直不動産の知識などいりませんし、キャリア形成も難しいです。

ただ、給料は半端なく良いし、独立して鬼のように稼いでいる人もいるので、とにかく若い間に稼ぎたいという人はやってもいいかもしれません。

鋼のメンタルを手に入れたいという人は一度チャレンジしてみてはと思いますが、私はおすすめしません。

まずは業態を理解して、どの不動産会社を目指すかを考える

不動産業界についてある程度理解できましたでしょうか。

不動産会社といっても本当に業態は多岐に渡っており、安易に不動産というカテゴリーだけで就職すると思っていたのと違うということになります。

せっかくの新卒カードなので出来れば有効に使って欲しいと思いますので、今回の記事を参考に検討してもらえればと思います。

 

 

 

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