どうも不動産職人です。
不動産業界は常に新手の詐欺が横行する世界ですが、今度はマンションの管理会社を名乗って売却を迫る詐欺が横行しています。
今回の舞台は首都圏に拠点を持つ管理会社ですが、管理費や修繕積立金が一気に値上がりするので売却した方が良いですよという手口を使うようです。
注意喚起も含めて今回は記事にまとめました。
管理会社を名乗って物件の売却を迫る詐欺の手口
不動産にまつわる詐欺は積水ハウスが引っかかった地面師事件のような大きな話からかぼちゃの馬車などのサブリース問題のようなグレーなものまで色々あります。
詐欺とは言えませんが、新築ワンルームなんかは私は合法的な詐欺だと認識しています。
では、今回マンションの管理会社を名乗って物件の売却を迫る詐欺の手口とはどんなものだったのでしょうか。
管理費・修繕積立金が大幅に上がると売却を迫る
今回の流れですが下記のような会話のやりとりが行われたようです。
業者:マンション管理会社ですが所有物件について問題があるのですがご存じですか
オーナー:どういった内容ですか
業者:所有物件の管理費、修繕積立金が10000円から40000円に上がるんですよ。所有していると大損しますよ。
オーナーそれは大変ですね。
業者:すぐに売却した方が良いですね。
弊社では買取できないので良い会社をご紹介します
オーナー:ではよろしくお願いします。
一旦ここで電話は終わったのですが翌日すぐに電話がありました。
業者:所有物件の価格ですが条件がかなり悪くなるのでやっぱり200万が限界ですね。
オーナー:そうなんですね。ではお願いします。
ただ、賃貸管理を任せているC社を通してほしいんですが
そのC社のAさんから相談を受けて連絡してるんですよ。
では、Aさんから連絡してもらいますね。
という感じで実在するAさんの名前を出してくるようです。
その後Aさんから電話があります。
Aを名乗る者:お世話になっております。
その話は本当なので是非進めてください
オーナー:わかりました。
Aさんが言うなら間違いありませんね。
では、早速契約を進めたいのですが、
明日司法書士と一緒にお伺いします!
という感じで話を進めていきます。
本来の市場価格は1000万程度の物件ですが、このまま本当に契約してしまうと200万で売却することになり、オーナーさんは800万程度の損をするところでした。
しかし、余りにも急かされるのでおかしいと感じ、念のためにとC社の担当に確認したところ、そんな事実はないということがわかり、今回は事なきを得ました。
信頼している管理会社から言われると信じてしまうのは仕方ないかもしれませんが、おかしいと思ったら委託している管理会社にきちんと確認を取ることが重要ですね。
大規模修繕後に高額な追加料金を請求してくる
他にも色々な手口があります。
例えば、マンションの大規模修繕が終わったタイミングで、マンション管理会社を名乗って「大規模修繕で予算をオーバーしたので追加料金が掛かる」と追加料金の永久をしてくるといったパターンです。
こういった場合、通常であれば管理組合の総会などで議題に上がるでしょうし、マンションの管理会社が勝手に請求することなんてできません。
しかし、高齢者やそういった事情に疎い人だと簡単に引っかかってしまうんですね。
高額な支出が必要な場合は、周囲の人に確認する、マンション管理会社に問い合わせるといった対応は当然取る必要がありますね。
自分の物件の価値を知っておくことが重要
今回のケースの場合、自分の物件の価値を知っていれば、そんな安い価格になるはずがないと最初から疑ってかかったと思います。
今回の詐欺では、実在する人物の名前を語って登場させているところが引っかかるポイントでした。
ただ、信頼している会社から言われるとそうなのかなと思ってしまうのは仕方ないですが、任せっきりにせずにやはり自分の資産は自分で守るという姿勢は大事だと思います。
こういった詐欺が横行しているようなので、皆さんも引っかからないように気を付けてくださいね。
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