【2025年最新】入居者に人気の設備ランキングTOP10|空室対策で本当に効く設備投資を不動産職人が解説

空室対策

どうも不動産職人です。

最近、オーナー様から「空室がなかなか埋まらない。

家賃を下げるしかないのだろうか」というご相談をよくいただきます。

ですが、家賃を下げる前に、必ず見直していただきたいものがあります。

それが「設備」です。

全国賃貸住宅新聞が毎年公表している『入居者に人気の設備ランキング』の2025年版が発表されました。

このランキングはこの設備があれば、周辺相場より家賃が高くても入居が決まるという視点でまとめられたもので、空室対策を考えるうえで非常に参考になります。

今回は、不動産業界歴10年の現役プレイヤーである私が、2025年の人気設備ランキングを単身者向け・ファミリー向けに分けて読み解き、オーナー様が今すぐ取り組むべき設備投資の優先順位までお伝えします。

読み終えるころには、家賃を下げる前にやるべきことが、はっきり見えているはずです。

1. なぜ今、「設備」が空室対策の決め手なのか

まず、なぜ今これほど「設備」が空室対策の決め手になっているのか。

その背景を2つお伝えします。

【背景①】人気設備は「あると便利」から「なければ選ばれない」へ

かつて、インターネット無料やオートロックといった設備は「あると嬉しい付加価値」という位置づけでした。

ところが2025年のランキングでは、これらの設備は「なければ候補から外れる水準」にまで重要度が高まっています。

とくに単身世帯やテレワーク層では、通信環境の質がそのまま物件選びの決定要因になるケースが増えています。

入居希望者は、ポータルサイトの検索条件で「インターネット無料」「オートロック」にチェックを入れて物件を絞り込みます。

その時点で設備がなければ、そもそも物件一覧に表示すらされません。

「内見してもらえれば良さは伝わる」という発想は、もう通用しなくなっているのです。

【背景②】入居者は初期費用の安さより「毎日のストレス軽減」を重視している

もう一つの大きな変化が、入居者の価値観です。

2025年のランキングを見ると、エアコン、追いだき機能、独立洗面台など、毎日の生活を快適にする設備が安定して上位を占めています。

入居者はいま、敷金や礼金といった初期費用の安さよりも、入居後の毎日のストレスをどれだけ減らせるかを重視するようになっています。

逆に、3点ユニットバスや室外洗濯機置場といった旧式の仕様は、それだけで敬遠される対象になります。

設備の古さは、物件の第一印象と生活満足度に直結するのです。

2. 入居者に人気の設備ランキング2025【単身者向け】TOP10

それでは、2025年の人気設備ランキングを見ていきましょう。

まずは単身者向け物件のTOP10です。

順位 設備 前回からの動き
1位 高速インターネット(1Gbps以上) 前回4位(↑上昇)
2位 エントランスのオートロック 前回3位(↑上昇)
2位 インターネット無料 前回1位(↓下降)
4位 宅配ボックス 前回2位(↓下降)
5位 独立洗面化粧台 前回7位(↑上昇)
6位 浴室換気乾燥機 前回5位(↓下降)
7位 ガレージ 前回8位(↑上昇)
8位 24時間利用可能ゴミ置き場 新登場
9位 都市ガス 新登場
10位 エアコン 新登場

出典:全国賃貸住宅新聞 第1673号(2025年10月19日)/APARTS(アパーツ)「入居者に人気の設備ランキング2025」

2-1. 1〜3位:高速インターネット・オートロックが物件選びの決定要因に

単身者向けで注目すべきは、高速インターネット(1Gbps以上)が前回4位から1位に急上昇したことです。

テレワークやオンライン会議、動画配信の利用が当たり前になり、通信速度そのものが部屋選びの条件になっています。

2位はエントランスのオートロック、同じく2位がインターネット無料と続き、上位3つはいずれも「通信」と「防犯」に関わる設備です。

これらはもはや、入居者にとってチェックを入れて当然の必須条件になっていると考えてください。

2-2. 4〜10位:宅配ボックス・独立洗面化粧台・水回り・ガレージ

4位の宅配ボックスは前回2位からやや順位を下げましたが、これは人気が落ちたのではなく、すでに「あって当たり前」の設備として定着したためと見るべきです。

5位の独立洗面化粧台は前回7位から上昇し、身だしなみを整える空間への関心の高まりがうかがえます。

6位は浴室換気乾燥機、7位はガレージ。

さらに8位に24時間利用可能なゴミ置き場、9位に都市ガス、10位にエアコンが新たにランクインしました。

ゴミ出しの自由度や、光熱費に直結する都市ガスなど、日々の生活ストレスに関わる設備が新登場している点が、2025年の特徴です。

3. 入居者に人気の設備ランキング2025【ファミリー向け】TOP10

続いて、ファミリー向け物件のTOP10です。

単身者向けとは、順位の顔ぶれが少し変わってきます。

順位 設備 前回からの動き
1位 エントランスのオートロック 前回2位(↑上昇)
2位 高速インターネット(1Gbps以上)無料 前回5位(↑上昇)
3位 インターネット無料 前回1位(↓下降)
4位 宅配ボックス 前回4位(→変わらず)
5位 追いだき機能 前回3位(↓下降)
6位 システムキッチン 前回6位(→変わらず)
7位 ガレージ 前回8位(↑上昇)
8位 エアコン 新登場
9位 都市ガス 新登場
10位 24時間利用可能ゴミ置き場 新登場

出典:全国賃貸住宅新聞 第1673号(2025年10月19日)/APARTS(アパーツ)「入居者に人気の設備ランキング2025」

3-1. 1〜3位:オートロックが1位、通信環境が上位を独占

ファミリー向けで最も特徴的なのは、エントランスのオートロックが前回2位から1位に上がったことです。

小さなお子さんがいる世帯ほど、防犯性能を重視する傾向がはっきり出ています。

2位は高速インターネット(1Gbps以上)無料、3位はインターネット無料と、こちらも通信環境が上位を占めました。

家族それぞれがスマートフォンやタブレットを同時に使うファミリー世帯では、通信速度の余裕が、そのまま生活の快適さに直結します。

3-2. 4〜10位:追いだき・システムキッチンなど水回り・調理環境

4位は単身者向けと同じく宅配ボックス。

5位に追いだき機能、6位にシステムキッチンが入り、水回りと調理環境の充実が、ファミリー層の決め手になっていることが分かります。

とくに追いだき機能は、家族が時間差で入浴するファミリー世帯にとって、お湯の沸かし直しの手間と光熱費を左右する重要な設備です。

7位のガレージ、8位のエアコン、9位の都市ガス、10位の24時間利用可能なゴミ置き場と続きます。

単身者向けと共通して上位に入っているのは、高速インターネット・オートロック・宅配ボックスの「3強」です。

入居者層を問わず、この3つはまず押さえるべき設備と言えます。

4. オーナーが取り組むべき設備投資の優先順位

ここまでのランキングを踏まえて、オーナー様が限られた予算のなかで、どの設備から手をつけるべきか。

投資の優先順位を3つに整理してお伝えします。

4-1. 最優先:インターネット無料・高速化(1Gbps以上)

最優先で取り組むべきは、インターネット環境の整備です。

単身者向け・ファミリー向けのどちらでも上位を独占しており、入居希望者の検索条件から外れないための「入口」になります。

すでにインターネット無料を導入済みの物件でも、速度が遅ければ意味がありません。

1Gbps以上の高速回線への切り替えを検討してください。

一棟物件であれば、全戸一括導入で1戸あたりの月額コストを抑えられます。

家賃を下げずに競争力を上げる、もっとも費用対効果の高い投資です。

4-2. 費用対効果が高い:宅配ボックス・モニター付きインターホン

次に取り組みたいのが、宅配ボックスとモニター付きインターホンです。

宅配ボックスは、ネット通販が生活に定着したいま、入居者の利便性を大きく高めます。

再配達のやり取りが減り、置き配のトラブル防止にもつながります。

モニター付きインターホンは、防犯意識の高まりを背景に、とくに女性の単身者やファミリー世帯に強く支持されています。

どちらも数万円から十数万円程度の比較的少額な投資で、入居者の安心感と利便性を底上げできる、コストパフォーマンスの高い設備です。

4-3. 見直したい旧式仕様:3点ユニットバス・室外洗濯機置場

そして忘れてはならないのが、敬遠されやすい旧式仕様の解消です。

3点ユニットバス(浴槽・洗面・トイレが一室にある仕様)や、室外の洗濯機置場は、それだけで入居検討の対象から外れる原因になります。

すべてを一度に改修するのは難しくても、退去のタイミングを利用してバス・トイレを分離する、洗濯機置場を室内に移すといった工事を、計画的に進めることをお勧めします。

新しい設備を足すこと以上に、マイナス要素を取り除くことが、空室対策では効く場合が多いのです。

不動産職人ならこうする!

どうして費用がかけられない場合に、少額で効果がある対策をご紹介します。

単身用であれば、室内物干しワイヤーや折り畳みの物干しをつけるのも効果的です。

最近では、晴れていても室内に干したいという人も多いので、室内物干しができるかできないかは大きな差別化のポイントとなります。

安く設置できて、アピールポイントとして活用できるのでコスパ最強と言えます。

こういった物干し設備の中では、このホスクリーンが有名ですよね。

自分で設置すれば、1万円以下で設置できます。

 

5. 設備投資で失敗しないための3分チェック

最後に、設備投資で失敗しないための確認ポイントを5つにまとめました。

ご自分の物件に当てはめて、その場でチェックしてみてください。

自分の物件に、インターネット無料・高速環境(1Gbps以上)が入っている

3点ユニットバスや室外洗濯機置場など、敬遠されやすい旧式仕様が残っていない

単身者向け/ファミリー向けの入居者層に、ランキング上位の設備が合っている

設備投資の費用を、家賃の維持・アップまたは空室期間の短縮で回収できる試算をした

「豪華な1点投資」ではなく、入居者が毎日使う「基本設備の底上げ」になっている

6. 不動産職人からの一言

不動産職人として、最後にひとつだけお伝えします。

設備投資と聞くと、つい「他にはない豪華な設備で差別化したい」と考えてしまいがちです。

ですが、ランキングを見れば分かる通り、入居者が本当に求めているのは、奇抜な設備ではありません。

インターネット、防犯、水回りといった、毎日必ず使う基本設備が、不満なく整っていること

これが入居者の本音です。

家賃を下げる前に、まずご自分の物件を入居者の目線で一度歩いてみてください。

毎日の暮らしのなかで、小さなストレスを感じる場所はないか。

その視点こそが、もっとも確かな空室対策の出発点になります。

まとめ:豪華さより「体験価値の底上げ」が、家賃維持と長期入居のカギ

最後に、2025年の人気設備ランキングから読み取れるポイントを整理します。

  1. 高速インターネット・オートロック・宅配ボックスの「3強」は、入居者層を問わず必須
  2. 最優先の投資は、インターネットの無料化・高速化(1Gbps以上)
  3. 宅配ボックス・モニター付きインターホンは、少額で効く費用対効果の高い設備
  4. 3点ユニットバスなど旧式仕様の解消も、立派な空室対策

2025年のランキングが教えてくれるのは、空室対策の本質は「豪華さ」ではなく「体験価値の底上げ」にあるということです。

入居者が毎日触れる基本設備を、不満のない水準まで引き上げる。

それが、家賃を下げずに長く住んでもらうための、もっとも確実な道です。

家賃の値下げは、いつでもできる最後の手段です。

その前に、ぜひ一度、設備という視点から物件を見直してみてください。

次回は、購入した収益物件で「最初の3ヶ月で必ず手を打つべきこと」を、実例を交えて解説します。

それではまた、不動産職人でした。

(執筆:不動産職人/不動産投資のはてな)

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