どうも不動産職人です。
不動産投資をせっかくやるなら失敗して遠回りして欲しくない!
不動産投資の基礎も今回で6回目。
投資分析は一休みして、今回は物件の選定に重要な引き直し賃料についてお話したいと思います。
不動産投資の失敗で多いのが、高い利回りの物件だと思って購入したのに、退去したところ募集を開始したら家賃が3割ダウンしてしまうケース。
長期間入居していたりすると高い家賃で入ってることがあり、収益物件を購入する際には、今退去したらいくらで入居者を募集できるか、いわゆる引き直し賃料をきちんと調査することは非常に重要だと言えます。
なぜ相場よりも利回りの高い物件が売り出されるのか
収益物件の情報サイトには、健美家や楽待、アットホーム、ヤフー不動産など色々とありますが、稀に相場よりも利回りの高いお宝物件が出ることがあります。
こういった物件が出ると取り合いになるわけですが、中には訳ありで安く売りだされる物件もあります。
相場より高い利回りの物件には注意
健美家や楽待なんかでも、時として相場より安い物件=利回りが高い物件を見かけることがあります。
これが俗にいうお宝物件というもので、投資家はこういったお宝物件を探すために、日夜サイトを見たり、不動産屋と情報交換したりしているわけです。
しかし、利回りが高いということは、それだけリスクも高いということで、相場より安く買える物件の多くは、何か利回りが高い理由があるわけです。
利回りが高い理由には、
・新築時に入居したままで高い家賃で入居している
・心理的瑕疵がある
・内装にお金が掛かる
・空室物件だと高い想定家賃をつけている
など他にも何か高いなりの理由があるはずです。
早く売りたくて価格を下げているような物件だと本当のお宝なんですが、それ以外の理由ならやはり退去した時にどのくらい家賃が取れるか、家賃を引き直すべきなんです。
引き直すことでその物件の実力を知る
最近では、物件を購入する際に、現在の賃料ならどれくらいかと賃料を引き直して物件の査定を行うという考え方もかなり浸透してきたかなと思います。
多くの不動産投資本で、この引き直し賃料を書いている記事を多くみるので、その影響も大いにあると思います。
なぜ賃料をわざわざ引き直さないといけないのでしょうか。
引き直し賃料とは
例えば、築15年、利回り10%、戸数4戸のアパートが売り出されたとします。
物件価格3000万とすると年間の収入は300万、1戸当たり75万です。
ひと月の家賃は平均すると6.25万になります。
しかし、レントロールを見ると
101 7万 15年
102 6.5万 10年
201 6.5万 8年
202 5万 1年
となっています。
最高金額は7万ですが、最低金額は5万円と最大で2万の差があります。
ここで注意したのは、入居期間です。
101の7万の部屋は、新築当時からの長期入居者であり、202は最近入居したばかり。
基本的には、物件は年数が経つにつれ家賃は下がっていきます。
そのため、最近入居した202の家賃がどういった経緯で決められているかを調べる必要があります。
賃料の相場については、ホームズの「見える賃貸経営」(https://toushi.homes.co.jp/owner/)を活用したり、不動産会社に飛び込んで聞いてみるなどして確認していきます。
不動産会社に聞く際には、そのエリアの広告費が何か月かも聞いておいた方がいいですね。
こうして今退去した場合は、いくらで入居させることが出来るか、引き直し賃料を出して物件の査定を行います。
今回は、1階が4.8万円、2階が5.2万円となりました。
そうすると1か月20万×12か月=年間240万となるので、引き直し利回りは8%となります。
この物件の本当の価値は、利回り8%だったということです。
2%利回りが変わると収支計算は多く狂うことになりますね。
賃料は引き直し、現在の価値で物件を検討しよう
スルガスキームで地方のRC物件を買わされて今苦労している大家さんも多いのではないでしょうか。
スルガスキームでは、レントロールの改ざんが行われ、家賃の水増しや「カーテン行きます」といった空室なのに入居しているように見せるなど、引き直しというよりも逆にいかに利回りを高く見せるかに労力が注がれました。
そのため、購入した後に、退去したら大幅に家賃が減額したという事例が相次ぎました。
この事例は、不動産担当者も悪いですが、物件に関心を持たず言われるがままに買ってしまう買主にも問題があったと言えます。
このとき、少しでも物件に関心を持ち、周辺相場をチョット調べていればこういったヤバい物件を買うことはありませんでした。
不動産投資の最大のリスクは、やはり空室。空室は仕方がないですが、空室になった後に家賃がいくらになるのか、きちんと賃料は引き直さないといけません。
物件の購入する際には、必ず賃料を引き直し、現在の価値を確認することが重要です。
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