K%で考える収益物件の不動産投資ローン、自宅の住宅ローンの繰り上げ返済。

コラム


どうも不動産職人です。

収益物件の購入の際には不動産投資ローン、自宅の購入だと住宅ローンと皆さん金融機関にお金を借りて物件を購入していると思います。

収益物件の場合であれば、ある程度自分の目標としていた規模まで行けば、リスクを下げるために繰上編纂を検討するのもひとつの方法です。住宅ローンも同様ですが、子育てが終わってお金に余裕が出来てくれると繰り上げ返済を考える人も多いでしょう。

例えば、1つしかローンが無い場合だと繰り上げ返済するかしないかという判断になりますが、住宅ローンや収益物件の不動産投資ローンなど複数のローンがある場合は、どの物件を優先して返済するれば良いのか悩むと思います。

その答えは、K%を比較することで出すことが出来ます。

K%を絡めながら繰り上げ返済についてお話していきます。

K%とは?

K%と言っても聞き馴染みのない言葉だと思いますが、K%とは調達コスト、ローンコンスタントのことです。

K%を計算することで、そのお金をどのくらいのコストで調達しているかが分かります。

自分が借りているローンを今いくらで調達しているのか=K%を知ることで色々な比較が出来るようになります。

K%の計算方法

K%と銀行マンに言っても知らない人も多いんです。でも、銀行員は自分たちが貸すローンがどのくらい儲けるのかを実際の業務で計算しますので、K%という言葉は使っていませんがその意味は理解しています。

特に収益物件を購入する際は、K%は非常に役に立ちますのでしっかり勉強しましょう。

では、K%を計算していきましょう。K%は次の計算式で出すことが出来ます。

K%=年間の返済額÷ローン残債×100

例えば、年間の返済額が60万円でローン残債が1,000万だと

60万円÷1,000万=6%

投資家からすると調達コストは6%、銀行から見るとこの融資で6%の利益を得ることが出来るということになります。

不動産投資では、単純な話この調達コスト以上の利回りでないとキャッシュフローを残すことが出来ません。この調達コスト以上に利回りがある状態をレバレッジが効いていると言いますが、不動産投資の醍醐味と言えばこのレバレッジ。レバレッジについては又の機会に詳しく説明したいと思います。

K%は期間と金利で変わる

K%の計算方法はそんなに難しくないですね。

では、K%の値はどのなれば変化していくのでしょうか。

金利が同じなら期間が延びればK%は下がる

まずは、1000万円借りた場合、金利1%で30年間の条件と金利1%で25年間の条件でK%を比較してみましょう。

金利1%で30年間の場合、
1年目のK%は年間返済38.5万円÷1000万=3.85%

金利1%で25年間の場合、
1年目のK%は年間返済45.2万円÷1000万=4.52%

ローン計算は金融電卓があれば便利ですが、無い場合は下記のサイトで簡単に出せます。

http://keisan.casio.jp/exec/system/1256183644

期間が長くなればK%は下がり、短くなるとK%は上がります。

銀行が金利は下げてくれても期間の延長は、リスクが上がることに加えて銀行の毎月の儲けが減っていますので嫌がるわけなんですね。

期間が同じなら金利が安い方がK%は下がる

これは当然と言えば当然ですが、1000万借りた場合に金利1%と2%で計算してみます。

金利1%で30年間の場合、
1年目のK%は年間返済38.5万円÷1000万=3.85%

金利2%で30年間の場合、
1年目のK%は年間返済44.3万円÷1000万=4.43%

金利が上がることでK%も上昇しました。

不動産投資ではこのK%=調達コストをいかに下げるかが重要になってくるわけですね。

K%を比較して繰り上げ返済の優先順位を決める

上記のように、K%は期間と金利で変化します。

このK%を応用して、数あるローンの中から何を優先して返済していけばよいか、優先順位をつけていきます。

それぞれのローンのK%を出してみましょう

住宅ローンや不動産投資ローンの借り入れが複数ある場合ある場合は、まずはK%を算出する必要があります。

住宅ローンだと未だと0.5%、期間35年くらいで借りれます。

この際のK%は3.11%です。

不動産アパートローンだと2.0%で期間30年くらいですかね。

そうなるとK%は4.43%となります。

繰り上げ返済するならK%の高い方から

繰り上げ返済を考える場合に、同じ返済するなら効果の高い方に返済すべきです。

K%が高い=調達コストの高いものから返済する方が効果は高いと言えます。

他にも車のローンなんかも同じように計算できますから、どのローンのK%が高いかを比較して何を返済するのかを考えればいいわけです。

K%は毎年変わる

K%は金利と期間で変わるというお話をしましたが、このK%は同じ条件でも、毎年返済が進めば分母であるローン残高は減っていきますのでK%は年々上がっていきます。

収益物件を購入した当初はK%が利回りを上回ってレバレッジが効いていても、年々K%は上がっていくわけですから、効率は悪くなっていっている訳です。

そのため、不動産投資をやる上では、時点時点で収益やK%を算出し、見直しをしていく必要があります。効率が悪くなったら効率の良い投資へ、又は繰り上げ返済をして返済額を減らし、K%を下げるなど検討することが重要になってきます。

住宅ローンを返すのはもったいない

こんなに安い金利で調達できるお金は住宅ローン以外にはありません。なので、私としては住宅ローンの繰り上げ返済は最後で良いと考えています。

先ほどの例の通り、住宅ローンのK%は3%前半なので、仮に5%の配当がもらえる株があるなら、繰上返済するよりもそれに投資する方が良いわけです。

そうは言っても借りっぱなしではリスクもありますし、金利の支払いは勿体ないので繰り上げ返済することもひとつの方法だと思います。

このように、K%がわかれば色々な借り入れを比較することが出来ます。

どうお金を使えば効率が良い投資が出来るのか、投資をするならそれを常に意識する必要があります。皆さんもお金の勉強をして損をしない生活を送りましょう。

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