どうも不動産職人です。
不動産を買うときには、物件の利回りや物件価格などを基準に買う方が多いと思います。
月々の家賃収入で利益を上げることが出来れば、この不動産投資は上手く言っていると感じるのではないでしょうか。
永遠に売却しないということであればそれでもいいのですが、不動産は築年数が経つごとに収益も落ちてきますので、ご自身の期待していた収益を上げることが出来なくなることも。
そうなると売却を検討することになると思いますが、保有している不動産が人気のないエリアや部屋が狭いなど周辺の不動産と比較して特徴がない物件であれば売却時に大きく値下がりしてしまうことになります。
運営期間中はプラスで資産運用出来ても、売却時に大きくマイナスになると投資全体を見るとマイナスになることもあります。
不動産投資は、最終的に売却した時に利益が確定します。
不動産を購入する際には、売却時を想定して購入する=出口戦略を想定して購入することが重要です。
今回は出口戦略についてお話したいと思います。
出口戦略とは?
不動産投資だけではなく、投資全般にも言えることですが、保有している間は利益が出ても損をしても最終的な収支は確定しません。
株式投資をした方は聞き覚えがあると思いますが、価格が大幅に下がって売るに売れないことを塩漬けの間は収支が確定していない状態、利益が出たので売却して利益確定する、大きく株価が下がって損を確定させる損切というのは収支が確定する状態を言います。
このように、投資では最終的に売却=出口を出て初めて収支が確定します。
そのため、不動産を購入する際は、出口を想定して購入する必要があるのです。
プロは何故失敗しないのか
不動産投資のプロは何故失敗しないのでしょうか。
例えば、区分ファミリーマンションを買取りしてリノベーションする業者の場合、物件を見てどの程度リフォームが必要か計算して利益を乗せて売却価格=売れる価格で仕入れが出来るかを考えています。
当然ですが安く仕入れることが出来れば儲けることが出来ますが、すべての物件が上手くいく訳ではありません。それでも損しない範囲で購入し、こうすれば売れる=出口のイメージがある物件しか仕入れないので失敗しないわけです。
出口のない物件を買うのは危険
出口=売却できる手段が初めからない物件は当然投資としてはリスクの高いものとなります。
例えば、不動産会社にこの物件は利回りが良いので収益がガンガン上がって儲かりますよと言われて、エリアや部屋の広さ、間取りなどあまり気にせずに購入するとします。
弊社であれば、物件を購入してもらう際に、最終的に5年後、10年後にこの物件を売却した場合はどうなるかまでシミュレーションをした上でご紹介しています。
しかし、不動産会社によっては売買することが目的で顧客の資産形成についてあまり考えておらず、最後は投資は自己責任ですといった逃げ口上。
こういった物件を購入してしまうと5年後には物件価値が大きく下がり、一時的には収益を上げることが出来ても最終的には損をしてしまうことになります。
購入する不動産によって出口戦略も様々
出口戦略と一口に言っても購入する不動産や戦略よって様々です。
アパートなんかだと土地値以下で買えれば最悪更地にして土地で売却すれば良いというのは聞いた事があるのではないでしょうか。
最近流行りの築古戸建は再建築不可の物件もありますが、利回り20%を確保することで5年位で回収し、それ以降は儲けでタイミングを見て売却と言った感じでしょうか。
トレンドもあります。
都心部の築古ワンルーム投資は、築年数が経っているので家賃や物件価格の下落も小さいので比較的リスクが少ない投資として紹介されることが多いです。
これまでは旧耐震でも融資が出ていましたが、今は新耐震、平成以降など縛りが出てきたり、駅徒歩10分なら安心と言われていたものが7分と言われてます。
将来リスクも考えながら駅徒歩5分以内の物件に絞り、最悪は現金でも購入してもらえるエリアかなどの検討が必要になってきます。
こんな感じで投資の出口が想定することでリスクを抑えることが出来ます。
出口戦略で考えるポイント
では、出口戦略を考えるにあたり、何を意識すれば良いのでしょうか。
出口戦略で考えるポイントは、最終的にその不動産をどうやって売却するか、どれくらい資産を保有するのかといった点。
出口戦略をシミュレーションするにあたっては売却時には価格がどれくらい下がるか、こういったターゲットに売れそうだ、長期譲渡になるまで保有しようなど色々な要素があります。
どうやって売却するかイメージする
購入する不動産によってどうやって売却するかは様々ですが、出口戦略を考える上で売却のイメージすることは非常に重要です。
最低限イメージしておきたいのが、
・売却価格はどれくらいになるか(賃料はどれくらい下がるか)
・売却のターゲット
・購入する物件のエリアの将来性(開発が進む、人口が減るなど)
この辺りを調査し、売却できるイメージが出来ればその物件を買ってもリスクは低いと考えることが出来ます。
個人の場合は売却時期も重要
個人の場合は、売却時期によって売却益にかかる税金が変わるので、その辺りの検討も必要です。
個人の場合は、不動産を売買して得た売却益に対して、
短期譲渡(所有期間中1月1日を迎えたのが6回未満)の場合は
税率39%(所得税30%住民税9%)
長期譲渡(所有期間中1月1日を迎えたのが6回以上)の場合は
税率20%(所得税15%住民税5%)となります。
売却時期が違うだけで税金は倍になるので、不動産投資においては売却時期も出口戦略においては重要な要素となります。
出口戦略をきっちり立てましょう
不動産投資で失敗する人の多くが、出口戦略を考えずに不動産を購入してしまったケース。
投資全般に言えることですが、この投資でどれだけのリターンを得ることが出来るのか、出口戦略をイメージし、きちんとシミュレーションを行うことは非常に重要です。
しかし、初めて不動産投資を行う人や経験の浅い人が、物件の売却価格や家賃の下落を想定することは難しいと思います。
そういった場合は不動産業者や我々不動産コンサルタントにご相談いただけると簡単なシミュレーションをさせていただきます。
上手に専門家を使うことも不動産投資においては重要です。
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