【京アニ事件】なぜ火災は一気に広がったのか?爆燃現象、フラッシュオーバー現象など複数の要因が重なった可能性が高い!

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どうも不動産職人です。

青葉容疑者の身勝手な放火により34名の命を奪った京アニ事件。
お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。また負傷された方々にお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い回復をお祈りします。

業界関係者だけでなく、政党の党首や世界各国からお悔やみの言葉が届いているようで、京都アニメーションがどれだけ世界に大きな影響を与えていたかがわかります。

私も「涼宮ハルヒの憂鬱」や「けいおん」はアニメ見たことはありませんが題名くらいは知っておりました。今回の事故では従業員の2割ほどが亡くなっているおり、制作活動にも大きな影響が出そうだということです。

その中で今回の事件では、なぜこれだけ多くの命が奪われたのか、なぜ火災が一瞬で広がったのかについて疑問の声が多く上がっています。

今日の毎日新聞の記事によると「爆燃現象」が主な原因ではないかと言われており、他にもフラッシュオーバー現象など複数な要因が絡み今回の異常なスピードでの延焼を引き落としたと考えられているようです。

爆燃現象とは

今回の京アニ事件において、建物の火災が一気に広がった理由として、爆燃現象が原因ではないかと言われています。

その爆燃現象とはどういった現象なのでしょうか。

不完全燃焼から生じる可燃性ガスへの急激な空気供給が原因

日本ウレタン工業組合のHPには、爆燃現象とは次のように書かれています。

建物火災では空気不足による不完全燃焼から、可燃性のガスが生じます。

室内の燃焼による温度上昇の中で開口部の開放によって、こうした可燃性ガスに急激に空気の供給が行われ、爆発的な燃焼が起こる現象です。特に建物火災の火盛期には、室内の酸素濃度が低下して不完全燃焼状態になるので、開口部などから空気が流入すると爆燃現象が起こり易い状況になります。((バックドラフト現象ともいわれています。)

昔私も「バックドラフト」という映画を見たことがありますが、ドアを開けると空気が一気に吸い込まれ、大爆発が起こるあの現象ですね。

今回の京アニの現場を見ると

毎日新聞の図を見てもらうとわかりやすいですが、今回起こったと思われる爆燃現象は、1階の割れたガラス等から空気が入り込み、可燃ガスに急激に空気が送り込まれたことによって行われたと推測されています。

加えて、1階から3階までをつなぐらせん階段が空気を送りやすくしたことも原因ではないかと言われています。

【参照:毎日新聞HP記事 一瞬で真っ黒…京アニ火災 「爆燃」「フラッシュオーバー」との見方】

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フラッシュオーバー現象とは

京アニの建物は、爆燃現象を引き起こしやすい構造であっただけでなく、会社の性質上、紙や燃焼しやすい物が多かったこともあり、局地的に起こった火災が、連鎖的に燃え移り、一気に燃え広がったと言われています。
消防研究センターのHPでは下記のように説明されています。
【フラッシュオーバー:flashover】
フラッシュオーバーというのは、文字通り、室内の局所的な火災が、数秒~数十秒のごく短時間に、部屋全域に拡大する現象の総称で、物理的に明確な定義があるわけではありません。以前は「局所的な火災で発生する未燃の可燃性ガスが天井直下に蓄積されていき、それが一気に燃えることで室内全体が火につつまれる」と考えられていました。しかしながら、現在では「局所的な火災によって熱せられた天井や煙層からの放射熱によって、局所火源そのもの、あるいはその他の可燃物が外部加熱を受け、それによって急速な延焼拡大が引き起こされ全面火災に至る」というのがフラッシュオーバー発生機構の一般的な考え方となっています。

爆燃現象とフラッシュオーバー現象は本来別物

今回ご説明させていただいたように、爆燃現象が不完全燃焼から発生する可燃性ガスへの流入により大爆発を起こすのに対して、フラッシュオーバー現象は、局所的な火災によって熱せられた天井や煙層からの放射熱によって火災が一気に広がります。
この二つは似ているようで、現象の内容は大きくことなります。

複合的な要因で一気に燃え広がった可能性が高い

今回の京アニ事件では、建物の構造上、会社の性質上燃えやすい物が多かったという複合的な要因で、爆燃現象とフラッシュオーバー現象が同時多発的に起こり、一気に燃え広がったと考えられます。
京アニの社長も外階段を付けていればと言われておりましたが、本来ここまでの事態を想定して建物を建てることはありません。
しかし、最悪の事態に備えて建物を建てるということが非常に重要であるということを改めて考えさせられる事件となったと思います。

 

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