芦屋ブランドと言われた時代の超高級物件は、今まさにマイナス資産になりつつある

コラム

どうも不動産職人です。

東の田園調布、西の芦屋と言えば、誰もが羨むセレブ達が住むというイメージで、実際に見に行くと広大な敷地にすごい大豪邸が建っていて、同じ人間なのになぜこんなに住む世界が違うんやろうと寂しくなりました(涙)

そんな芦屋の奥池町の物件の査定をさせていただくことになり、調査したところ、うーん、坪10万〜20万やで!更に上物は壊すことになるやろなと思いつつ、売主さんに連絡。

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【赤枠がその奥池町、確かに眺望は良いが、はっきり言って山の中です】
売主さんにもそんな感じで話するとご立腹の用で「あの建物は数寄屋造りの大工、平田雅哉が建てた物件で当時は建物は坪200万と言われたんやで。それを踏まえた上で判断してほしい」と言われ、再度査定し直すことに。

私も芦屋は取り扱ったことがなかったので、地元の信用のおける人に聞いてみたところ驚愕の答えが!

芦屋ブランドは今は昔

芦屋ブランドを作ったと言っても過言ではないのが、当時建てられた豪邸群。
茶室などもあり、非常に趣があり、こだわった作りになっています。
当時は有名な建築家に建ててもらうというのがステータスだったようで、今回話を聞いた売主さんも平田雅哉氏の建築物だから価値があるだろうということで言われてました。

しかし、実際には重厚に作られたが故に売れないという実態があります。

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豪邸は鉄筋コンクリートが多く解体がネック

査定の依頼を受けた物件は1970年代に建てられており、その辺りの建物は売主と同様に平田雅哉が建てた物件が多い。

その平田雅哉は数寄屋建築の巨匠と言われており、城崎温泉の旅館 西村屋本館、吉兆 高麗橋本店などの作品を残している。

当該物件もこの平田雅哉が作ったということで、これはやはりある程度評価しないといけないのかなと思い、知り合いの地元不動産業者に聞いてみたところ、「あんなん住む人おらんから壊すしかないですよ。壊すとなると鉄筋コンクリート造りで地下あるし、そらでえらい解体費やで。ヘタしたらマイナスなるんちゃう」という驚愕の回答。

その時点で、私の気力はなくなり、近いうちにお茶を濁して撤退する方向に向かうことになる。

芦屋と言えばやはり関西有数の高級住宅街で、芦屋六麓荘町のには、武田薬品社長宅や江崎グリコ社長宅、UCC社長宅、B’z稲葉さん宅、天童よしみさん宅など有ります。

今回査定のご依頼をいただいた奥池町周辺は、確かに眺望は良く、高級感のある街並みで、当時の抵当権は確かに3億5000万円ほどあります。

しかし、芦屋と言えどもこういった山間部の物件は、土地は山林で市街化調整区域と今はほとんど流動性がないとのこと。

私も「チョット頑張って査定してみます!」と言った手前どのように返事をしようか今悩んでおりますが、芦屋と言えども駅から遠く、山間部となるとマイナス資産になりつつあると言えます。

今、山間部に家をお持ちの方、売却が可能であるなら早めに相談した方が良いかもしれません。処分できずにお金ばっかり掛かるお荷物になってしまいますよ!

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