どうも不動産職人です。
かぼちゃの馬車のシェアハウス問題が話題になりましたが、シェアハウスは、バス、トイレ、キッチン共同、室内が7㎡の狭く本当に寝るだけのような部屋でした。
我々不動産会社がこういった収益物件を企画する時には、どれくらいの利回りだったら売れるかというところから逆算して部屋戸数、広さ、グレードを決めていきます。
そのため、利回りを上げようとすると、今回のシェアハウスのように部屋の数を増やすことになる訳です。
狭小アパートが作られる訳とは
不動産投資を知らない人達は、利回りがなぜ高いのかということは追及せず、不動産会社が進めるから、サブリースをしてくれるから安心という自分に都合の良い情報だけを元に投資をしてしまいます。
これの極端な例がかぼちゃの馬車のシェアハウスだったということですが、狭小のアパートも将来的な売却(出口戦略)を考えると同じように危険な状態であると言えます。
狭小アパートとは
首都圏の一般的なワンルームだと16㎡~20㎡、大阪だと最近は25㎡前後。
しかし、狭小アパートの場合は、首都圏で11㎡~14㎡、大阪だと20㎡切るような感じで、かぼちゃが7㎡ということを考えるまだましと思えるかもしれませんが、正直ベッドを置いたら終わりという感じです。
ロフトで寝たらもうちょっとゆっくりできるのでは?と思うかもしれませんが、ロフトは夏場は鬼のように熱いので耐えれませんよ。
こんな物件なので、入退去のサイクルは短く、結構原状回復費用が掛かったりします。
私がアパートの企画をする場合
私がアパートを企画する場合、首都圏であれば新築1棟アパートで6%前後の利回りとなるので、物件価格1億であれば年間600万、月額50万と想定すると6万の家賃であれば8戸、又は少し広めにして8万の家賃で6戸となる訳です。
狭小アパートの企画をする場合
しかし、少しでも高い利回りの方が買主さんも喜ぶだろうということで、(本当は不動産会社が売りやすくなるから)5.5万で10戸、5万で12戸といった企画をするわけです。
そうすると、10戸で収入は660万となるので利回りは6.6%、12戸だと720万なので利回りは7.2%となる訳です。
確かに利回りは上がりますが、正直部屋の広さは80%、67%と小さくなっていき、それをロフトなどでオシャレに見せて部屋付けしやすくします。。
そして、買主には、サブリースをして安定した家賃収入が入るから返済に困ることはないなどと言われて買わされる訳ですが、サブリース会社はつぶれるかもしれませんし、最近問題になっているように保証家賃は下がらないと書いていても下げることができるのです。
となると、そのサブリースというハシゴを外された後でもキチンと運営できるのか、将来売却できるのかが物件を購入する際の決め手にならないといけないのですが、そこまで考えて購入する人であれば、この狭小アパートは買わないとなります。
狭小アパートを買うことのリスク
首都圏で場所が良ければ、正直11㎡ロフト付きの部屋でも全然客付けは出来ます。
しかし、そうは言っても、周辺には更に似たような物件は増えていきますので将来的には価格勝負の競争に巻き込まれていきます。
そうなった場合に何が問題になるかというと、
家賃の大幅な下落が予想できる
空室が埋まらない場合にグレードアップ等が難しい
といった運営上の問題がひとつあります。
そしてもう一つ恐ろしいのが、
家賃が下がる=売却価格が下がる
価格が下がっても売れればまだ出口は取れますが、他にも似たような物件が多く供給され、将来性のなり狭小アパートは売れない可能性が非常に高い。
平成27年の税制改革によって、相続税対策でアパートを建てたオーナーが苦しんいるという話題がありますが、あの人達の多くは土地は自分のもので建物だけのローンなので言っても何とかなりますが、投資家として土地建物セットで買った人は物件価格が下がるとローン残債の兼ね合いがあり、売りたくても売れない状態に陥ります。
そうなると後は目減りしていく資産をいかに細々と食いつないでいくかの戦いとなります。
そんな狭小ワンルームの木造アパートをあなたは買いますか?
私はよう勧めませんが、売上を上げたいだけの不動産会社はあの手この手で消費者をだまくらかそうとしています。
そんな不動産会社に引っかかってほしくないなと思ってこの記事は書いております。
それでも買う!という人は止めませんよ、だって投資はやはり自己責任ですから。
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東証一部に上場しており、魑魅魍魎の不動産業界でも 比較的良心的ににやっていると思います。
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