不動産の一括査定は諸刃の剣。不動産会社は媒介取得のために高値を付け、それを信じた売主の売却が長引くリスクを知るべし。

コラム


どうも不動産職人です。

先日もタワーマンションが高騰している話を書きましたが、大阪、神戸の駅近マンションは禁煙かなり高騰していますね。

大阪市中央区の駅徒歩5分70㎡2LDKマンションの一括査定の依頼があり、これは取りたいなと思い、最初の査定は3500万くらいかなと思っておりましたが、何だかんだと最終的に提示した査定は「4180万」でした。

これで媒介をいただくことが出来たのですが、さすがに高いかなと思って売り出したところ、最初の1か月ほどは、それでも内覧も多く、このまま行くのかなと思わせる動き。

ただ、内覧に来る人もチョット買うまではという反応で、2か月目に入り内覧が減ったところで、価格変更していただいた瞬間に3980万で買付でそのまま契約へ。

最初の予想より480万アップで売却することが出来ました。

これは売主さんが提案に乗ってくれたから売却することが出来ましたが、売主さんによっては、査定通りの価格で売れるやろと価格を下げてくれない人もいて、売却期間が長引くケースもあります。

確かに大阪、神戸でも、好立地マンションの価格は高騰しているので、最初はお試しでというのもありだとは思いますが、やはり売れる価格=本当の相場というものは存在します。売主さんもそれを自分で読み解きながら、営業マンの提案を聞く耳を持つことが高く売却できます。

なぜ不動産会社によって売却査定金額は変わるのか

一括査定で査定を行っても査定金額は不動産会社によって大きく異なります。

それは不動産会社によって査定に使う資料やソフトが違ったり、査定する営業マンの感覚的な部分よっても変わります。

高い査定を出すのは正直簡単なのですが、売却を始めても相場から大きく離れていれば当然売れません。それでも高い査定につられてその不動産会社を選んでしまう人がいます。

では、一括査定の査定はどのようにみるべきなのでしょうか。

一括査定で相場を掴む方法

一括査定は一度に5ー6社から査定がもらえるので非常に便利です。

ただ、使い方を間違えると結局期間が長くなり、期限がなくなって安い金額で売却になってしまったというケースもあります。

そこには、一括査定により不動産会社同士の査定価格の競争があり、正直売主さんには申し訳ないのですが、エイヤーで相場よりも少し高い金額を出してます。

これは、この一括査定のシステムが多くの会社がひとりの顧客を取り合うというシステム上の問題があります。これを理解しておくと本当の査定はどのくらいなのかというのを把握することができます。

不動産会社によって査定の出し方はマチマチですが、マンションの場合は基本的に査定価格は近隣の取引事例を参考にしています。築年数が新しい場合は事例も少ないので、新築価格からどの程度価格下落を見ますが、どの程度にするかは営業マンのさじ加減になります。

マンションは戸建てと比べると取引事例も多いので、新しい事例があれば大きくずれることはありません。

ただ、ここにきて、大阪だと北区、中央区はもちろん、西区の駅近物件は高値で出しても売れる事例が出てきており、そういった経験から人気物件はおのずと査定が高くなります。

そういった人気物件が一括査定に申込があると、どの不動産会社も媒介契約したいので、とりあえず査定してみて、後は他社はどの程度割増しして出してくるかを予想しながら査定価格を決めます。まあ、取りたい物件は高くなっていく、入札みたいなもんですね。

そして、最近多いのが、2段階の査定をするケース。

例えば、査定金額は3000万ですが、売り出しは3280万~始めましょうというやつ。

この売り出し価格で売れると思っていると売却は長引きますので、本当の査定は3000万だということを理解しておく必要があります。

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営業マンの値下げ提案に乗るべきか

一括査定の査定金額はチョット高いという認識を持っておくと、営業マンの魂の値下げ交渉が来た時に快く返事ができます。
営業マンによっては早く売りたいので結構早いタイミングで「このままだと売れないので値下げしましょう」という提案をしてくるケースもありますが、ただ闇雲に値下げを言うような営業マンは売主さんのことを本気で考えてくれるかどうか?です。

事例を示してくれるなど真剣な提案には素直に乗るべき

やはり、営業マンも少し高いなと思いつつも査定出しているわけですから、本来なら下げる話をするのは結構勇気がいります。きちんと考えてくれてる営業マンは売主さんがここまでに売りたいという時期から逆算して、下げてくれないと期限までに売れないというタイミングを計って提案しています。
なので、周辺の業者さんの聞き取りや内覧の結果をきちんと報告してくれているかなど、営業マンの熱意を見て信頼できるか確認しておくことが重要ですね。
売主さんの売りたい希望の金額もあると思いますので、どこまで譲歩するかはその人の考え方だとは思います。
ただ、真剣な営業マンの提案には乗っていただくのが良く、勇気を出したのに売主さんが乗ってくれないと「営業マンもタイミングを逃すと売れないな」と思ってしまい、「一生もっといたらええねん」と思われてしまいます。
売主さんからすれば、「そっちが出した査定額で売れよ」と思うでしょうが、お互いそこはビジネスですのでお互い譲歩しながら最高の結果を出すことを考えていただけると上手くいくと思います。

 

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