【不動産投資を始める前に仕組みを理解しよう】築古ワンルーム投資とは?自己資金がない人、堅実にコツコツと増やしたい人向けの不動産投資

不動産投資

どうも不動産職人です。

サラリーマン大家さんという言葉が流行る少し前、金持ち父さんを読んだサラリーマンたちが不動産投資をやりたいというこで、リーマンショック前くらいから収益物件として築古ワンルーム投資を取り扱う業者が出てきます。

その後、リーマンショック後、特にここ数年は築古ワンルームを取り扱う業者は非常に増えました。特に、首都圏の物件は人気で融資が厳しくなった今も高値で取引されています。

初心者向けの不動産投資として紹介されることも多く、購入しやすく売りやすい物件として非常に取り扱いやすいと言えます。

築古ワンルーム投資では、ワンルームの特性上、都心部の駅徒歩10分以内の物件を狙って購入することもあり、空室が少ない、家賃も高めに取れ、売却価格も安定するというメリットがあります。

しかし、最初は1戸からなので空室リスクに脅かされる、利回りが低くキャッシュフローが薄い、ワンルームで融資枠を使ってしまうとアパートを購入できないといったデメリットもあります。

今回は、築古ワンルーム投資のシミュレーションを見ながら仕組みについてご紹介いたします。

自己資金が少なく人、堅実にコツコツ増やしたい人向け

築古ワンルーム投資には、築年数は古いが(旧耐震かつ昭和40~50年代)東京都港区の赤坂や六本木などの超好立地物件を狙う方法と平成元年以降の新耐震基準物件を狙う方法があります。

築古ワンルームの良いところは、築年数が経過し家賃の下落が止まる15年以降の物件を狙うことで、収益が安定するので価格の下落も少なく、ここ数年は首都圏の物件は大きく値上がりしました。

家賃は安定しているので、仮に価格が下がっても持ち続けることが出来、売りたい場合は価格が上がったタイミングで又売れば良いだけです。

築古超好立地ワンルーム投資

少し前までは旧耐震でも融資してくれる銀行はありましたが、今はノンバンクの一部だけしか融資してくれないので基本的には現金買いになり、現金が潤沢にないとたくさん買うというのは難しくなります。

東京都港区15㎡~20㎡のユニットバスでも1500万前後で利回りも5~6%。

こういった好立地物件は、換金性も良く、空室リスクも低い(空室率3%~5%程度)。それに加えて建て替えの場合に新築を安く買えたり、土地の持ち分が多く、それだけでも物件価格に近いケースもあり、資産価値として非常に高いと言えます。

ただ、物件によっては大規模修繕がきちんと行われていないケースもあり、水漏れが多発していたり、外壁がボロボロなんてこともあるので、物件選定はシビアに行う必要があります。

築古新耐震ワンルーム投資

新耐震物件であれば未だに融資してくれる銀行も多く、9割~フルローンで組める銀行もあります。(中には自己資金2~3割なんて銀行もあります。)

例えば、1000万の物件を購入するとすると、自己資金は9割ローンで150万~200万、フルローンだと50万くらいで購入が可能になります。

オススメのエリアとしては、やはり東京都23区、横浜、川崎、関西なら大阪市内、京都市内、神戸市三宮といった大都市圏。他には名古屋、福岡なども可能ですが少し家賃が安いので経費倒れしやすいです。

物件としては、基本駅徒歩10分以内。築年数は平成元年以降、融資のことを考えると築15~20年くらいがベター。(築年数が浅くなればなるほど利回りは下がる)

価格帯は、600万くらいから1500万くらいの物件が多いです。

東京都23区なら15㎡~20㎡のユニットバスでも大丈夫ですが、大阪なら20㎡以上、バストイレは別など地域によって若干の違いはありますので、そこのエリアで購入したい物件がいくらで貸せるかをきちんとリサーチしておく必要があります。

少し前までは、新耐震基準であれば融資してくれてましたが、最近は平成5年前後でないと融資期間を短くされたり、融資額を大きく減額されてしまいます。

メリット

1.空室率の低さ

2.家賃の高さ(都心部では家賃が下がりにくい、特に東京23区では賃料の上昇も)

3.部屋が狭いのでリフォームが安い

首都圏だと固定資産税も非常に安く2万~3万くらいです。(大阪は5万前後します)

デメリット

1.戸数が少ないと空室リスクがある

2.融資条件が悪く利回りも低いのでキャッシュフローが薄い。資産の増えるスピードが遅い。

3.ワンルームで融資枠を使ってしまうとアパートが買えない

4.管理費・修繕積立金が高いと収益に影響する

最初から一棟アパートを買いたい人は、自己資金をきちんと貯めて(1000万以上)一棟アパート投資からはじめる方が規模の拡大も出来ますし、効率は確かにいいです。

ただ、1000万あってもすべて投資に使える人も少ないと思うので、そこまで規模を求めない(5戸くらいあればいい)、自己資金をあまり使えない人はリスクの低い築古ワンルームでコツコツ資産を増やすのが向いているというわけです。

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築古ワンルーム投資のシミュレーション

では、築古ワンルームを購入した場合のシミュレーションをしてみます。

物件の内容

・新宿区内の16㎡ユニットバスのワンルーム

・物件価格 1100万

・家賃 6万円。

・表面利回り 6.5%。

(表面利回り=年間賃料72万÷物件価格1100万×100)

融資条件

1.融資金額 990万

2.金利 2.0%(変動・元利均等方式)

3.期間 35年

4.頭金 110万

※仲介手数料、登記費用等別途70万程度掛かるので自己資金としては180万

シミュレーション 

年間収入    72万

運営費     18.6万

ネット収入   53.4万

返済額     39.4万

税引き前CF   14万

※運営費 管理費・修繕積立金1万、賃貸管理費5%、固定資産税3万とする。

もう少し厳しいシミュレーションをしたいということであれば、空室率を入れます。エリアによって5%~10%見込むとより現実に近いシミュレーションが出来ます。

税引き前で14万となり月1万チョットの収入になります。(実際には税引き後は、金利支払いを経費、減価償却、所得税などを計算する必要があります)

正直1戸だと空室になると毎月5万程度の手出しとなるので厳しいと感じるかもしれませんが、自己資金110万で年間14万だと自己資金の利回りは12%となります。

売却時に元金返済部分が返ってくる

築古ワンルーム投資の良いところは、ある程度家賃が下落しているので物件価格が下がりにくいところ。リーマンショック時も家賃が大きく下がりませんでした。

そのため、物件価格が下がっても持ち続けることが出来、売りたい時は価格又上がったタイミングで売ればいいんです。

なので、築古ワンルームは長期的に物件を持つのに適しているんですね。

それともう一つ初心者が分かりにくい部分ですが、アパートローンの返済には銀行に払う利息部分と元本の返済部分があります。

返済が進むと元本部分の返済が進み、35年ローンなら35年で元本すべてが返済できるという訳です。その元本返済は毎月少しづつ進んで行きますので、上記の例で言うと10年後には元本返済は170万。

仮に10年後に同じ価格で売れたとするとこの170万を現金で受け取れることになり、年間のCF14万×10万=140万+170万=310万が儲けとなります。

自己資金180万が10年間で310万となり、約1.7倍になりました。

これが不動産投資の儲けの仕組みですね。

実際には、売却時に仲介手数料等4%程度必要ですし、間で退去があってリフォーム費がかかるので、すべて儲けになるわけではありませんので、あくまでシミュレーション上ですけど。

一歩づつ積み上げてある程度の収入を目指すなら築古ワンルーム投資

築古ワンルーム投資では、1戸だけで終わると空室が出れば空室率100%となってしまうのでリスクが高いと言えます。最低でも4戸くらいまでは買い進めないと運営が厳しいでしょう。

一番のメリットは賃料の変動が少ない点なので長期投資に向いており、1戸150万~200万程度あれば購入できますので、自己資金が貯まれば買い足していけばいいんです。

コツコツ積み上げていくことで目標に一歩づつ近づくことが出来ます。

しかし、その分資産の増えるスピードは遅く、人によっては物足りない投資となるかもしれません。

それと金融機関の融資審査では、年収倍率や他の借り入れが影響するケースがあり、築古ワンルームを買っているとアパートを買うときに融資が出ないということも。

そのため、不動産投資を始める際には、自己資金や今後の収入などを考えてどういった投資を進めていけば良いか、目標を決めてから始めないと不動産投資の場合は後から方向転換するのは意外と難しいです。

今後も色々な投資をご紹介していきますので、ご自身の目標や投資スタンスにあった投資方法を検討してみてください。

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