バブル期に切り開かれたニュータウンのマンションや一戸建て。バス便物件は買い手が少なく相場価格でも売るのに時間が掛かる!

コラム


どうも不動産職人です。

最近よくバブル期に山を切り開いて作られたニュータウンにあるマンションや一戸建ての売却相談を受けます。

その当時は、マンションなら多少不便でも部屋が広い、戸建なら駐車場、庭付きが人気でした。しかし、時代は移り変わり、世間の需要は大きく様変わりしました。

この前受けた相談者は、西宮の中国道の北側エリアの一戸建て。

その方はバブル後に購入されたのですが、新築時の購入価格は2400万でローンの残債が1800万くらい。でも実際の売却価格は相場で1500万くらいで、買取業者に査定依頼すると800万と言う。離婚もしていて広い家で住んでいるのも勿体ないので売りたいとのこと。

今、利便性の悪いエリアの物件は、相場価格で出しても中々買い手が付かず、買取再販業者に頼むしかないのですが、こういった感じで残債が多いと手放すことさえ出来ないのが現状。本当にこういった物件が売れなくなったと実感します。

人気エリアの物件だと多少高くても将来的に売れることを考えて預かりますが、我々も売れない物件を預かるわけにもいかず、買取り出来ないようでしたらお断りするしかありません。

また、神戸の六甲エリアにある物件も他社で売却を依頼していたが中々売れなくて困っている。不動産会社のやり方が悪いんじゃないかと相談を受けましたが、相場価格で出されているのに売れていない。

この二つの物件に共通するのが最寄りの電車の駅からバスで15分以上掛かる場所だということです。

物件の広さや快適さよりも、利便性が良く生活のしやすさを優先する人が増え、そういった利便性の悪いエリアは敬遠される、というか候補にも入らない状況に。

今そういったエリアに物件をお持ちの方は、今価格がついて売れるなら手放す選択も検討しないと後々どうする事も出来なくなる可能性も。

駅近物件の人気が上昇の一途

若者だけでなく、高齢者も含め、社会の流れとして高価なタワーマンションをはじめとした駅近の利便性の高いマンションが人気。

高度成長期の右肩上がりの時代は、郊外でも一戸建てを買い、車を持つのがステータスでした。私の父はどっちかというと都会のマンション派でしたが、それでも車を持たない私を見て車くらい持てよといつも言ってました。

しかし、時代は変わり、若者は経費の掛かる車に敢えて乗らなくても良いと考え、共働きも多く、会社への利便性を重視する人が増えています。

そのため、都内の駅近物件、特にマンションの価格は上昇の一途。

私も想定した価格より1割以上高い価格で売れた物件をいくつも見てきました。

タワーマンションだと1.5倍~2倍近い物もザラです。

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ニュータウンでも駅近は需要あるもバス便はかなり厳しい

大阪で有名なニュータウンと言えば千里ニュータウンがあるが、駅近は今でも大人気で駅前のタワーはかなりの高額で取引されている。

また、あのあたりはモノレールの少路駅の周辺が人気の学校区で根強い人気がある。

この辺りはまだ大きな値崩れはしていないが、それでも駅から遠いとかなり査定も厳しくなる。バスで15分を越えると一気に需要は減ってしまう。

前述した西宮や六甲、神戸なら他にも西区、北区、大阪だと池田市や枚方市辺りもそういったエリアは多い。

これはチョット恥ずかしい話ですが、枚方の樟葉駅からバスで20分ほどのところにある一戸建ての査定依頼を受けたのですが他社に取られてしまいました。

私の査定が渋かったので他社に流れたみたいでしたが、結局他社に依頼して少し査定より高い価格で出してましたが3か月まったく動かず。

それもあって私の方で助け舟を出すと是非お願いしたいと言われましたが、「その価格では売れないので、任せてもらうにしても見直しは必要ですよ」とお話させてもらいました。

その物件も2008年築で今回離婚をするので売却。新しくきれい使われているのですが、それでも買い手がいない。やはりバス便というのは今かなり厳しいんです。

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資産の組み換えを検討するべき

今そういった利便性の悪いエリアに物件を所有している人は、今後余程のことがない限り物件の価格が上がることはなく、むしろ売れるうちに売って資産を組み替えるということを考えないといけません。

自分たちのことだけを考えると、残りの人生もまあ多少不便でもそこに住めばいいかもしれませんが、持ち家の場合は子供たちに相続することも考えないといけません。

そうなると、子供たちが住んでくれればいいですが、上述したように若い世代は部屋の広さよりも利便性を重視するわけですから、今の生活を捨ててそこに住もうとはなりません。取り敢えず仕方なく相続したけど、自分たちは住まないし、売却するにしても売りづらい物件となると相続した方が困ることになります。

それなら売却できるうちに所有物件を売却してしまい、都心の物件に資産を組み替えるを検討するのもひとつです。

資金的に中々厳しいと思いますので誰もが出来ることではないかもしれません。

しかし、将来価値が大きく下がることが予想される物件を所有していることがリスクになりますので、最悪賃貸に移ってでもお金に変えておく方が相続を考えても良いかと思います。

この意見には、賛否両論あると思いますが、それだけバス便の物件は厳しい状況にあるということです。

気付いたときには遅すぎる、そうならない為にも早目の対応が重要になります。

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