どうも不動産職人です。
スルガ銀行の不正融資事件もあり、ここ数か月は多くの金融機関が融資を絞っている感じがしておりましたが、最近銀行さんから直接営業の電話やアポなし訪問が増えています。
私の勤めている不動産会社は、そんなに大手ではありませんがそれでも週に2~3件あります。
これまで、不動産投資に力を入れていた地方銀行や信金が融資先に困っているようです。
不動産価格の上昇による利回り低下が原因
お会いする行員さんに色々と聞くと、揃って言うのが不動産価格の上昇による利回りの低下。
金融機関によって審査方法は違いますが、不動産投資に力を入れていた金融機関の多くは少し金利高めの銀行。
金利が高くても期間が長く取れればキャッシュフローはカバーできるのですが、旧耐震はしないなど古めの物件への長期融資が難しくなっているようです。
そのため、利回りが低下すると返済比率が高まってしまうのでどうしても融資に結び付かないということでした。
何だかんだと言ってもRCの中古マンションへ融資をしたいみたい
融資期間が短くなってきている現在、何だかんだ言っても耐用年数がそこそこ取れるRC(鉄筋コンクリート)の中古マンションへの融資をしたいようですね。
スルガ銀行が地方のRCの中古マンションにスルガスキームで融資しまくっていたことが問題になっている現在でも基本的な方針は変わりません。
一部の大手金融機関では最近木造アパートでも新築で劣化等級2級以上(2級以上なら50年から60年程度)を取得していれば30年~35年組めるところもあるのに比べると私としては方向性間違っているようなきがするのですが、その辺りは融通がきかないようですね。
耐用年数などは立地によっても建物の傷み方も違えば、修繕費用の掛かり方も違います。海辺のRCは酸化が酷くやはり鉄部が錆びやすく傷みやすかったりします。
それならそこそこの立地にある木造に融資しているほうが安全性も高いような気もします。外壁の素材も進化しており、今だと外から見ると木造?と思うような物件も増えています。
とは言え、利回りが合えばRCやりたいけどね
などと言いながら、長期保有する資産と考えるなら本当は新築RCマンションやりたいんですけどね。
新築RCマンションは、資産価値も高いですし、次に売却する際も融資がつきやすい。
木造は、売却時に次の融資が付くのかが10年を超えると微妙なので、それまでに売ってしまうというイメージ。
現在、木造が死ぬほど建っているので、出口をミスるとたたき売りしないといけないことも考えられます。
ただ、建築コストの上がっている今では、新築RCマンションで利回りが合う物件はほとんどありません。
金利が上がらない日本では金融機関はかなりキツイ
金融機関の営業活動が盛んな理由のひとつには、やはり金利が上がらないので、収益が上げにくいということがあります。
いわゆる薄利多売状態な感じなのですが、銀行の場合早々多売もできないので、融資先に困っているんですね。
何だかんだ言っても担保が取れる不動産投資は、まあまあ固い融資先ではあり、金融機関もそこから抜けられないジレンマを抱えています。
私の予想としては、融資でしか利益を上げれない金融機関は、みらいグループのように今後ドンドン金融機関の数自体は合併などで減っていくことになると思いますね。
これから金融機関の生き残りをかけて熾烈な戦いが始まる!
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